勉強アプリ、知っておきたいトーン&マナー。
2023年人気アプリも紹介。
勉強アプリは、もはやICT教育に欠かせない人気アイテムとなりました。2023年現在、大学受験のために勉強アプリを利用した割合は、90%以上という調査結果もあるほどです。
勉強アプリは、児童・生徒がゲーム感覚で学習習慣を身につけたり、暗記学習などに効果的な繰り返し学習ができたり、デジタルならではの機能で効率以上の効果をもたらします。高機能でありながら、初心者向けは無料で使うことのできる勉強アプリが多いことも、人気の秘訣でしょう。
この記事では、早急に広まったからこそ、知っておきたい勉強アプリの基本的なトーン&マナーに加え、2023年度の人気の勉強アプリもご紹介します。
勉強アプリを利用するときのトーン&マナー【世代別】
勉強アプリは学習の補助に役立ちますが、急速に浸透したからこそ知っておきたいトーン&マナーがあります。
ここでは、世代別に、勉強アプリを使うときのルールやおさえておきたいポイントを紹介します。
勉強アプリを利用する小学生のトーン&マナー
勉強アプリを利用する上で小学生が気をつけたいことは、次の2点です。
・不必要な課金を未然に防ぐ
・長時間の使用時間を管理する
小学生向け勉強アプリのなかでも無料のアプリは、広告が表示され、アプリとは無関係の広告サイトに飛ばされるものも少なくありません。またアプリ内課金など、数クリックで料金が発生してしまう場合もあります。
本人が気づかないうちに不適切なサイトに飛んだり、不用意な課金をしたりしないよう、アプリのチャイルドセーフ機能を設定する、あるいは、スマートフォンやタブレットのフィルタリング設定を行います。
また、勉強アプリを長時間使い続けて目や首に負担がかかりすぎることのないよう、1日の使用時間や休憩時間を設けるなど、事前にルールを決めておくことが大切です。
小学生が安心してICT端末を使うためのルールは、キッズのための情報セキュリティ対策が参考になります。
また、小学生におすすめな勉強アプリについては、こちらの記事もご覧ください。
勉強アプリを利用する中学生のトーン&マナー
勉強アプリを利用する上で中学生が気をつけたいことは、次の2点です。
・利用時間を定める
・SNS利用のルールを決める
中学生も勉強アプリなどでスマホを利用する際は、時間を定めるなどのルールを決めることが重要です。
また中学生ではまだ安全なサイトと有害サイトの区別が難しい場合があり、ルールを設けないとさまざまなネット被害に遭う可能性があります。
SNSは学校の友だちと気軽にコミュニケーションできるなど便利な側面もありますが、利用方法を誤るといじめや犯罪に発展するケースもあります。SNS利用のトーン&マナーは、学校で話し合う機会をもうけて、意識のすり合わせをしておきましょう。その必要性も教員や保護者から丁寧に説明することが必要です。
中学生向けの情報セキュリティに関するデジタルチラシは、インターネットにつなぐとき守ってほしい大事なことが参考になります。
勉強アプリを利用する高校生のトーン&マナー
勉強アプリを利用するとき、高校生が気をつけたいことは、次の2点です。
・スマホ依存に気をつける
・セキュリティやSNSのトラブルについて理解する
高校生のうち、実に99.1%が保有しているといわれるスマートフォン。BYODや、スマホの勉強アプリを使った「スマ勉」も活発です。
高校生の3人にひとりは、1日5時間以上もスマホを利用していると言われ、健康面への影響が懸念されます。スマホの長時間利用については、その利用を機能で制限したり、長時間の使用を頭ごなしに止めさせるよりも、「1時間に1回は目を休ませる」などのルールを徹底周知するほうが現実的です。
また、SNSを通してトラブルに巻き込まれる可能性もあることも、合わせて気をつけたいポイントです。
スマホ依存がもたらす問題について、あるいはSNSトラブルについては、生徒が直面している問題や解決策について、クラスで話し合うことも効果的です。
人気の勉強アプリ:英語
勉強アプリと相性の良い科目といえば、英語学習があります。
英語学習の4技能「読む」「書く」「聞く」「話す」のうち、「聞く(リスニング)」「話す(スピーキング)」は、勉強アプリの得意分野だといえるでしょう。
ここからは、無料で使うことのできる人気の英語勉強アプリをご紹介しましょう。
世界でいちばんDLされている外国語学習アプリ「Duolingo」
Duolingo(デュオリンゴ)は、2011年に一般公開されてからといいうもの、「世界でいちばんダウンロードされている」という触れ込みの外国語学習用の勉強アプリです。英語学習については、世界で250万人以上が、このアプリで学習しているとされ、リスニングやスピーキングが、ゲームのように楽しく学べる点が人気となっています。
Duolingoには課金はなく、収益はクラウドソーシングで得ているというのも、非常にユニークなビジネスモデルといえるでしょう。2014年には語学検定試験もスタートさせています。
英語学習をゼロからスタートするコース、英語力をチェックするコースという2つのコースが設けられ、幅広い学年に対応しています。
- Duolingo(デュオリンゴ)
- 対応OS:Android
- 価格: 無料
- 対象年齢: 全ユーザー
- Google Play
英語学習の老舗が提供する試験対策アプリ 「英語の友」
英語学習の老舗・旺文社が提供する勉強アプリです。
1931年に創業された教育専門の出版社で、とくに英語学習の問題集に定評があります。勉強アプリでは、英検・TOEIC・TOEFLなど、旺文社の刊行する英語資格試験対策書200冊以上の音声を収録。これまで書籍に付属していたCDなどの音声ファイルをアプリに落とし込みました。
英語学習における「話す」「聞く」「書く」「読む」の4技能のうち、「聞く(リスニング)」に効果的な繰り返し機能がついています。
多角的に英検対策ができる定額課金(サブスクリプション)サービスも用意されており、試験対策としては至れり尽くせりのアプリと言えるでしょう。
- 英語の友
- 対応OS:Android、iOS(iPhone、iPad)
- 価格: 無料(アプリ内課金あり)
- 対象年齢: 4歳以上
- Google Play
- Apple
人気の勉強アプリ:地理
勉強アプリと相性が良いもうひとつの科目は、地理です。
続いて、ゲーム感覚で地理を学ぶことのできる人気のアプリとソフトを紹介します。
ゲーム感覚で地理を学ぶアプリ「あそんでまなべる 日本地図クイズ」
「あそんでまなべる 日本地図クイズ」は、ゲームとして楽しく遊びながら、学ぶという点を重視して作られた人気の勉強アプリです。これから都道府県や県庁所在地を覚えたい子どもの学習用に向いています。
県名を10問答える、全県名を答えるなどさまざまなモードがあり、遊んでいるうちに地理の知識が身につきます。
アプリを提供しているのは、アプリ制作を手掛けるデベロッパーのデジタルジーン。日本地図以外にも、掛け算や人体模型などの「あそんでまなべる」シリーズを提供しています。
- あそんでまなべる 日本地図クイズ
- 対応OS:Android、iOS(iPhone、iPad)
- 価格: 無料(アプリ内課金あり)
- 対象年齢: 4歳以上
- Google Play
- Apple
人気ゲームをブラウザで無償提供「桃太郎電鉄 教育版」
勉強アプリではありませんが、プラウザ版の「桃太郎電鉄 教育版」も地理の学習におすすめできます。
コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)が提供する「桃鉄」が、学校教育機関向けの「桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~(以下「桃鉄 教育版」)」として、教育版として無償提供をはじめているのです。
これまで、鉄道で日本を巡る「桃鉄」を通して地理や経済に興味を持つきっかけになったという声が多いことから、教育現場でも使えるような学習機能を追加してWebブラウザ版で提供されています。
小学校で、実際に授業で使用したところ、子どもたちからは「知らない地名を、ゲームを通じて知ることができた」と好評を博しています。
人気の勉強アプリ:時間管理と習慣化
学習を習慣化させる時間管理のアプリに人気があります。
最後に、勉強に集中できないという生徒に人気の、時間管理と習慣化のアプリをご紹介しましょう。
京大合格に導いた、ぬり絵勉強法「コソ勉」
勉強アプリのコソ勉は、ユニークな「ぬり絵勉強法」というユニークなアプローチで時間を管理します。
「ぬり絵勉強法」とは、15分勉強するたびに、アプリ上の方眼紙に色をぬっていく方法です。勉強した分だけ塗り絵をすることで、勉強時間が見える化できます。教科ごとの勉強時間累計や勉強のバランスが一目で分かり、モチベーションを高めます。
使い方はシンプルで、色ごとに科目の名前をつけ、方眼紙のマス目を勉強した分だけ塗っていくだけです。
この勉強法で京大に合格した学生がいたことから、一機に人気となり、StudyHackerがアプリ化しました。
- Study hacker
- 対応OS:iOS(iPhone、iPad)
- 価格: 無料(アプリ内課金あり)
- 対象年齢: 4歳以上
- Apple
ベストアプリに選ばれた脱・3日坊主「みんチャレ」
「みんチャレ」は、勉強に限らず、さまざまな習慣をつけるために開発された3日坊主を防止するアプリです。
勉強、ダイエット、早起き、筋トレなど、新しい習慣を身につけたい人々が、互いに匿名のまま5人1組のチームを組み、チャットで励まし合いながら習慣を継続します。
「英検2級をとりたい」「勉強を効率的にしたい」など、同じ目標を持つチームを探して参加し、仲間と励まし合いながら学習できる仕組み。チャットルームで自分の頑張りをほめてもらったり、メンバーの頑張りから刺激を受けたりして、モチベーションを持続することができ、効果が期待できます。
エーテンラボ株式会社が提供するこのアプリは、グーグルプレイのベストオブアプリにも選ばれています。
- みんチャレ
- 対応OS:Android、iOS(iPhone、iPad)
- 価格: 無料(アプリ内課金あり)
- 対象年齢: 4歳以上
- Google Play
- Apple
まとめ
- 勉強アプリを利用する小学生のトーン&マナー:
- 不必要な課金を未然に防ぐ
- 長時間の使用時間を管理する
- 小学生におすすめ勉強アプリ
- 勉強アプリを利用する中学生のトーン&マナー:
- 利用時間を定める
- SNS利用のルールを決める
- 中学生に人気の勉強アプリ①
- 中学生に人気の勉強アプリ②
- 勉強アプリを利用する高校生のトーン&マナー:
- スマホ依存に気をつける
- セキュリティやSNSのトラブルについて理解する
- 高校生に人気の勉強アプリ
以上、人気の勉強アプリについて、その使い方のトーン&マナーも交えて、わかりやすく紹介しました。
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