ロイロノートの年度更新のポイントとは?
よくある質問をわかりやすく解説
ロイロノート・スクールは、全国で200万人が利用する授業支援ソフトです。
ロイロノートは、簡単操作で、双方向で、主体的な学びを促します。ロイロノートは「思考力」、「プレゼン力」、「読む、書く、話す、聞くの英語の4技能」を育むとされ、対象の年代は、小学生から大学生、専門学校生まで幅広く、教科を問わず利用できます。学校も、私立、公立、海外、塾を問いません。
2010年に提供開始されて以後、GIGAスクール構想が提唱する「主体的な学び」「協働的な学び」を実現するツールとして人気を博し、いまやICT教育になくてはならないツールといえるでしょう。
この記事では、ロイロノートを導入している、あるいは、導入を検討している教職員が必ず直面する、年度(年次)更新時のよくある質問をまとめました。
ロイロノート・スクールとは?
最初に、ロイロノートの特徴や、利用率が高い理由をご紹介しましょう。
ロイロノートは、ICT教育を支えるクラウド型学習支援ソフト。
ロイロノート・スクールは、ICT教育の一翼を担っているクラウド型学習支援ソフトです。 その特徴は、ソフト内のカードを使って自分の考えや情報を整理して、さらに、他者と共有できる点にあります。授業で必要なアクションがすべてロイロノート内で完結するのです。
カードには、テキストだけでなく、PDF、写真、そして動画も追加できます。生徒は、情報や自分の考えをカードにまとめて授業ノートとして活用するだけでなく、そのカードをほかの生徒と共有をしながら学びを深めていきます。
自ら考えると同時に、仲間と学び合う双方向の授業により主体的な学びを実現できるという仕組みです。
ロイロノートは、全国15%の学生が使っている。
ロイロノート・スクールの対象は、小学生から大学生、専門学校生まで幅広く、対象となる学校も私立、公立、海外、塾を問いません。
ロイロノートを提供するロイロ社の調査によると、その利用者数は2022年2月の段階で200万人を突破しています。200万人という数字は、日本全国の小学生から高校生までの児童や生徒、教員数のうちの、実に15%にあたります。
さらに、同調査によると、利用者の半数以上(54.8%)が週に4日以上使用していることがわかりました。
ロイロノートの利用率が高い理由には、次のような理由が特徴が挙げられます。
- 操作が簡単で生徒や教員にとって使いやすい
- 双方向のやり取りができる
- データ化された授業内容を振り返りやすい
ロイロノート・スクール導入実績(ロイロノート:Webページ)
ロイロノート・スクールの年度(年次)更新
1人1台の端末環境では、卒業入学シーズンで生徒が入れ替わる時期に、年度(年次)更新作業が必要となります。円滑に新年度をスタートできるよう、早めの作業計画を立てましょう。
ここから、ロイロノートを含めた年度更新に必要なタスクリストと年度処理の手順について紹介します。
年度更新タスクリスト
年度更新では、年度末までに新年度に見込まれる生徒数を把握し、更新作業を完了させておくのが理想的です。
ロイロノートの更新作業の前に、まずは必要な工程を洗い出してみましょう。
- アカウント(ユーザーID)を更新する
- 端末のOSやセキュリティソフトなどを更新する
- 必要に応じて端末に紐づいているデータを移行する
アカウントの更新では、端末を利用する生徒が変わることに伴い、新しく利用する生徒のアカウントを登録していきます。
端末の更新では、端末のOSやセキュリティソフトなど、基幹ソフトの更新を行います。
端末に蓄積された学習成果物や生徒の個人情報であるスタディログ(学習履歴)など、データの取り扱いは、学校の方針に沿って対応します。可能であれば、進級後も生徒が自らの学習成果物を参照できる仕組みがあるのが理想的です。
最後に、ICT支援員など実際に年次更新を行う人材を確保し、教職員が年度更新について全体像を共有できる仕組みをつくっておきましょう。
ロイロノートの年次処理
ロイロノートの公式サイトの管理画面から、管理者アカウントでログインします。すでに教員個人のアカウントでログインしている場合は、一度ログアウトしてから再度管理者アカウントでログインし直しましょう。
管理者アカウントでログインしたら「設定」を選択し、年次処理を開始します。
基本的な流れは以下のとおりです。
- 卒業生のアカウント処理
- 新任教員の追加
- 新入生の追加
- 在校生の新年度クラスを登録
- 新年度の授業を登録
- 異動した教員・転出した生徒のアカウント削除
生徒に卒業年度が登録されている場合は自動で卒業処理されるため、1のステップは必要ありません。
2、3の追加は、アカウントの登録方法(ロイロノート、Google、Microsoft)で異なります。
4の新年度クラス登録では、登録用エクセルを作成してインポートします。作成するエクセルのひな形は登録画面からダウンロードができます。
インポートが完了したら、新規作成するクラスの開始日と終了日を設定します。
5の新年度の授業登録は各教員がアプリから登録する方法と、学校管理者が管理ページから登録する方法があります。
ロイロノート:オンライン説明会
ロイロノートでは、新年度からスムーズにロイロノートを利用できるように、例年、オンライン説明会を実施しています。
また、過去の説明会の様子はYouTubeでも視聴できます。年次処理に不安がある場合は、説明会が始まる前にチェックしておくのもおすすめです。
ロイロノート公式チャンネル(ロイロノート:YouTubeチャンネル)
ロイロノート・スクール、よくある質問
ここから、初めてロイロノートの年度更新を行う際に、よくある質問と回答をまとめてご初回します。
今年度の授業で使ったデータは翌年に引き継げますか?
ロイロノートで、今年度に使ったデータは、新しい年度にも引き継ぐことが可能です。開講期間を過ぎた授業は「閉講した授業」の項目に年度ごとでまとめられており、いつでも確認することができます。
閉講した授業で使ったノートやカードに関しても、編集して、新しい授業で再利用することもできます。
前年度以前に作った授業データを新年度の授業に移すことはできますか?
ロイロノートで前年度以前に作った授業データは、ノートの「コピー」機能を使って新年度の授業に移すことができます。
ノートのコピーは、次のような手順で行います。
- コピーしたいノートが表示されている一覧画面を出します。
- 右上の「…」をクリックして「コピー」を選択します。
- コピーしたいノートを選択します。
- コピー先の授業を選択します。
別の学校に異動してもロイロノートのデータは使えますか?
別の学校に異動した際にも、以前、使っていたロイロノートのデータは移行できます。また、同じ方法で、他校の教員にデータを渡すこともできます。
ノートの移行は、次のような手順で行います。
- 「使いたいデータがあるアカウント」でログインします。
- 該当の「授業ノート」を開いて、「エクスポート」を行います。
- そのアカウントから、ログアウトします。
- 今度は「インポートしたいアカウント」でログインします。
- 任意の授業に入り、ノートを作成してから「インポート」を行います。
卒業した生徒のデータはどうなりますか?
ロイロノートに蓄積された卒業生のデータは、「卒業処理」を行います。この処理を行うことで、卒業前と同じアカウントでログインすると、いつでもノートの内容を閲覧することができます。卒業後も、学習の振り返りなどに利用が可能です。
なお、卒業生のアカウントに料金は発生しません。
ロイロノートで生徒の「ユーザーID」を作る際に気をつけることはありますか?
ロイロノートでユーザーIDを作る際は、IDのなかに生徒の「入学年度を識別する文字」を入れることをおすすめします。
IDに入学年度を入れることで、たとえば小・中一貫校などでは、9年間を通じて同じIDで運用できます。IDに紐づけて生徒の情報を一元管理することで、より、体系的に学びを深めることができるのではないでしようか。
上記のような理由から、「学年+クラス+出席番号」のような、年次ごとにIDが更新されるような運用は混乱が生じる可能性があるため、おすすめできません。なお、ユーザーIDに学年が入っていなければ、更新処理の必要はありません。
まとめ
- ロイロノート・スクールとは:
- ロイロノートは、情報整理と共有が一体になったクラウド型学習支援ソフト。
- ロイロノートは、その操作性や双方向性から、全国で15%の学生が使うICT教育のメインソフトのひとつ。
- ロイロノート・スクールの年度(年次)更新:
ロイロノートの年次処理は、公式サイト管理画面から管理者アカウントでログインして、画面の指示に従って実行する。
以上、ICT教育の人気ソフト、ロイロノートの特色と、年次更新時のよくある質問をまとめました。
本文でも触れたとおり、年次更新では、校内における協力体制を整え、教職員が年度更新について全体像を共有することが大切です。
また、作業量が膨大になるため、ICT支援員などのマンパワーが欠かせません。さらに慢性的な人材不足であるICT支援員の業務を補完するために、ヘルプデスクの利用も増えています。
ヘルプデスクは、対面ではなく、メールや電話が基本となりますが、多岐にわたるICT業務について気軽に問い合わせできるのがメリットです。ICT支援員の不在時には、気軽に問い合わせできるところから、ICT支援員に加えてヘルプデスクを併用する学校も少なくありません。
KDCのヘルプデスクには、ICT支援員やシステムエンジニアなどICTのプロフェッショナルが常勤しており、端末のトラブル対応からアプリの基本操作まで幅広く支援します。
たとえば、
- ログインできない
- 電源がつかない
- アプリの操作がわからない
という、ちょっとしたお困りごとから、
- 全校生徒分のアプリをインストールしたい
- OSの最新バージョンを全校一斉にアップデートしたい
- 起動しないアプリを点検して、再インストールしたい
など、もちろん年次更新のキッティングにも対応しています。
KDCは「電話がつながるヘルプデスク」として、電話応答率が90%以上、簡単なお問い合わせであれば数分で解決へ導いてきた実績があります。
メールからのお問い合わせにも、受付時間内であれば、平均1時間以内というスピード感で応答します。
ICTのお困りごとは、ぜひ、KDCのヘルプデスクにご相談ください。
参照元:
- ロイロノート・スクールとは?(ロイロノート:アプリ)
- ロイロノート・スクールサポートページ 新年度のご利用に向けて(ロイロノート:スクラップボックス)
- ロイロノート・スクール 1日の利用者数 200万人を突破!(PR TIMES:ニュースサイト)
- GIGA スクール構想 年度更新タスクリスト(文科省:PDF)