2022.06.07 (火)

ICTで学校はどう変わる?
ICT教育導入、3つのメリット

ICT教育は、学校をどう変えるのでしょうか? 
タブレットなどの情報通信技術を取り入れた教育は、ここ数年で、急ピッチで配備されました。2019年、文部省がGIGAスクール構想を提唱、コロナショックも後押しし、2021年度には全国の小・中学校へ、2022年度中には、高校においても1人1台の端末整備がほぼ完了します。
このあたりで、いまいちど、ICT教育の根幹についておさらいしませんか?
この記事では、いまさら聞けないICT教育の基本と、導入することで得られるメリットについて考察します。

【いまさら聞けない】ICT教育とは?

ICTビジョンイメージ

ここからは、改めて、ICT教育のビジョンをおさらいします。

ICTとは? ITとの違いは?

ITとは、「Information」+「Technology」の造語で、「情報技術」と直訳できます。
この「I」と「T」の合間に「Communication」を加えると「ICT」となります。

ITとは、「Information」+「Technology」の造語で、「情報技術」と直訳できます。
この「I」と「T」の合間に「Communication」を加えると「ICT」となります。

  • 「Information」=情報
  • 「Communication」=通信、伝達
  • 「Technology」=技術

「ICTとは、コミュニケーションのある情報技術」であり、より人間に近い技術ととらえることができます。それを踏まえると、ICT教育は、生徒と教師、生徒と生徒、生徒と保護者など「情報技術を活用して学校を起点とした人間関係のコミュニケーションを円滑にすすめるための取り組み」と捉えることもできます。

ICT教育の導入例

教育の現場において、ICTはこのように使われています。

授業での導入例

授業にICT端末を利用することで、これまでの紙の配布物と黒板では実現できなかった新しい授業を展開できます。

たとえば、中学生の一次関数の授業では、シミュレーションソフトで表や式、グラフを表示することで、視覚的に一次関数についての理解を深めることができます。

また中学生の英語の授業では、プロジェクタで英語圏が制作したドラマやアニメを配信し、「生きた英語」に触れながら、ヒヤリング能力や英語圏の文化に親しむ機会を増やします。

校務での導入例

校務におけるICT教育の導入例は次のようなものです。

  • 生徒の出欠の連絡をグループウエアのワークフローシステムを使って自動化する。
  • 保護者会の出欠連絡は、オンラインのアンケートフォームを作って、集計を自動化する。
  • 保護者面談の日時をスケジューラで共有する。

校務には、同じ情報を複数の書類に転記する「繰り返しタスク」が少なくありません。これまで紙ベースで行っていた単純作業こそ、ICTを活用することでペーパーレスとなり、圧倒的な効率化を図ることができます。

詳しくは、教師の働き方改革についての記事も、ご参照ください。

ICT教育導入のメリット

ここからは、簡潔にICT教育のメリットをご紹介していきましょう。

ICT教育のメリット1:教室の学びを自宅で共有できる

ICT教育導入のメリット1番目は、いつでもどこでも勉強ができる点にあります。ICT端末は、持ち運びが簡単なため、勉強する場所を選ばないからです。

2020年3月の新型コロナウィルスの拡大によって学校が一斉休校したときにタブレットが活躍したことでもわかる通り、ICT端末があれば、学校でも、自宅でも、あるいは外出先でも、クラウドを通して最新の情報を共有しながら、学びを深めることができます。
もちろん、紙とペンも、どこにでも持ち運ぶことはできます。ただ、学校と生徒を双方向でつなぐことができません。

想像してみてください。もしコロナ禍において、紙とペンだけで学習を継続しなければならなかったとしたら……逆説的に、タブレットなどのICT端末の利便性が浮かび上がるのではないでしょうか?

ICT教育のメリット2:学びを見える化できる

ICT教育導入のメリット2番目は、学習が見える化できる点です。

ICT端末は、データの収集、保存・記録が得意です。パソコンやタブレットに蓄積された学習履歴(スタディログ)や生活履歴(ライフログ)などのデータを活用することで、生徒の個性を見える化し、生徒の興味や関心に合わせたカリキュラムを提供できるようになります。
端末に蓄積されたデータの活用は、子どもの個性や特性、そして学習到達度に応じて、指導を行う「個別最適な学び」という文部科学省のビジョンの実現にもつながります。

ICT教育のメリット3:学びを習慣化できる

ICT教育導入のメリット3番目は、学びの習慣化です。習慣とは行動の積み重ねであり、行動を積み重ねるためには、反復学習が効果的だとされています。タブレットは、反復学習に適した機能が搭載されています。

たとえば、英語の習慣化についてはこのような方法が考えられます。
まず、タブレットに標準装備された音声や動画の再生機能を使って、ネイティブスピーカーの英語音声を繰り返し聞くことで、留学しなくてもネイティブのアクセントに慣れることができます。

さらにタブレットのソフトで英語ドリルを解くことで、(音声を聞く)インプットと(英語ドリルを解く)アウトプットを繰り返すことができます。この繰り返しが、学びの習慣化に役立つのです。

ICT教育の導入で学校教育はどう変わる?

ICT教育が当たり前になった未来の教室では、どのような授業が行われているでしょうか?
ここからは、ICT教育が浸透した後の教室の在り方を探ってみましょう。

ICTが当たり前に導入された新しい教室とは

ICT教育が浸透した近未来の教室では、電子黒板や大型プロジェクターを用いた映像的な授業が行われているでしょう。
生徒は、タブレットなどの端末を通して教科書を見ています。勉強だけでなく、試験もタブレットで行われ、採点はソフトウエアが自動採点してくれます。

校内には高速通信が張り巡らされているので、生徒の学習履歴はクラウドで共有されています。ですから、生徒がつまづいた個所は、先生がきちんと把握しています。
校務では、オンライン会議が増えることでしょう。保護者面談や職員会議などがオンライン化することで、大幅な時短が期待できます。

このようなICTを前提とした教室では、授業以外の教員の負担が軽くなり、教師の役割や在り方も大きく進化していくことでしょう。

近未来の教師は、これまでのように先生から生徒へ一方的に指導するだけではなく、「教師が教える」場面と、「児童生徒が主体的に考える」場面のバランスが求められることでしょう。生徒が主体的に考えを深めるための、効果的なICT端末の利用法なども、教師の役割となるでしょう。

まとめ

  • ICT教育とは:
    「Information and Communication Technology」
    「情報技術を活用して学校を起点とした人間関係のコミュニケーションを円滑にすすめるための取り組み」
  • ICT教育のメリットとは:
    メリット1:教室の学びを自宅で共有できる
    メリット2:学びを見える化できる
    メリット3:学びを習慣化できる

以上、いまさら聞けないICT教育の基本と、そのメリットについてご紹介しました。

これからの教師には、新しい授業デザインを構築するという大切な任務があります。しかしながら先進的な取り組みを実行に移すには、学内の調整をはじめ、膨大な工数と労力が必要となることでしょう。
その時間を確保するために、もしICT端末の実務が足かせになっている場合は、教育ICT専用のヘルプデスクを設置するという方法もあります。

ヘルプデスクは、対面ではなく、メールや電話で対応します。多岐にわたるICT支援業務のなかで「ログインできない」「電源がつかない」という、ちょっとした疑問について気軽に尋ねることができるのがメリットです。

KDCのヘルプデスクには、ICT支援員やシステムエンジニアなどICTのプロフェッショナルが常勤しており、端末のトラブル対応からアプリの基本操作まで幅広く支援します。
KDCは「電話がつながるヘルプデスク」として、電話応答率が90%以上、簡単なお問い合わせであれば数分で解決へ導いてきた実績があります。
メールからのお問い合わせにも、受付時間内であれば、平均1時間以内というスピード感で応答します。

ICTのお困りごとは、ぜひ、KDCのヘルプデスクにご相談ください。

参照元

  • 初等中等教育における学習指導でのICT活用(文科省:Webページ)
  • 新しい学習指導要領の周知におけるポイント(案)について(文科省:Webページ)